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公開日2025/12/01

SOMPOグループ×WEリーグ「OUR STORIES」記者発表を実施

実施概要

「なぜ、10代の女子はスポーツをやめてしまうのだろう?」 この問いかけから始まった、WEリーグとの共創アクション・プログラム「OUR STORIES」。個人の声に真摯に耳を傾け、社会を動かすことを目指すこのプロジェクトは、12月1日、JFAサッカー文化創造拠点blue-ing!(ブルーイング)を会場に、「OUR STORIES 未来共創セッション」として一つの節目を迎えました。記者発表会とマスコミ以外の関係者も交えた共創セッションには、約100名のステークホルダーが集結。一人ひとりの「声」が、未来への確かな一歩となる熱い一日となりました。

「ひとりの声」が社会を動かす「OUR STORIES」プロジェクトの情熱

「OUR STORIES」は、「あなたの声を、私たちみんなの物語に。」のコンセプトのもと、SOMPOグループとWEリーグが共に推進しています。女子サッカー・スポーツを通じて多様性あふれる社会を実現するため、3月に実施した10代女子アスリートとWEリーガーの対談から生まれた「ひとりの声」を起点に、このプロジェクトは動き出しました。その声はいま、WEリーグ、企業、地域、行政、そして多くの人々の心に響き、「みんなの物語=OUR STORIES」へと昇華しようとしています。

SOMPOグループCHROの原伸一 副社長は、このプロジェクトの根幹にある想いを熱く語りました。「私たちが大切にしているのは、個人の声に耳を傾け、対話を通じて課題を見出し、より良い環境へと変えていくこと。この取組みが共感の輪を広げ、環境改善への大きな一歩を後押しすると信じています。皆さんと手を取り合い、未来を切り拓いていきたい」という言葉は、参加者一人ひとりの胸に、深い共感を呼び起こしました。

小さな「声」が生んだ、大きな変革の物語

このセッションでは、「10代で女子はスポーツをやめてしまう問題」に対する具体的なアクション事例が紹介されました。 特に注目を集めたのは、藤枝順心高校サッカー部の「#白ユニフォームに困る」への取組みです。背景には、生理の時に汚れが透けたりにじんだりする不安がつきまとい、プレーに集中できないという現実がありした。こうした声に耳を傾けながら選手と監督が対話を重ねた結果、上下白色だったセカンドユニフォームのパンツを紺色に変更するという、小さいけれど切実な声から生まれた変革がついに実現しました。

会場でお披露目された新ユニフォームを着用した選手は、「女子特有の理由で夢を諦めてしまう友達をたくさん見てきました。だからこそ、多くの大人が私たちの声に耳を傾け、ユニフォーム変更が実現したことが本当にうれしい。これでいつでも、思い切りプレーできます!」と声を弾ませました。

また、静岡銀行が「#女子更衣室がなくて困る」という課題に対し、防災テントの活用を提案した事例も、地域を巻き込んだ共創の可能性を示しました。

これらの背景には、SOMPOホールディングスが実施した意識調査があります。この調査では、約5割の女子アスリートが「白いユニフォームに困った」と回答した一方で、「声を上げても変わらない(言っても無駄/そういうものだ)」と感じている実態が浮き彫りになりました。女子スポーツ特有の課題が広範に、そして根深く存在すること、また声を上げること自体がハードルになっているという現実を可視化し、変革へつなぐのが本プロジェクトの目指すことです。

第一部の締めくくりには、WEリーグ特任理事の近賀ゆかり氏が、「これまで女子だから仕方がないと思ってきた問題が、課題として見出され、解決に向けて進んでいけることを心からうれしく思います。このプロジェクトが、女子サッカー、ひいては日本のスポーツ全体を大きく変えるきっかけとなることを期待しています」と語りました。

続いてスポーツ庁の河合純一長官も、「女性スポーツの問題と障害者スポーツの問題には共通の課題意識を感じており、今回の取組みは新たな方向性を示すものだと感じています。国民一人ひとりがスポーツを通じて豊かで楽しい人生を送れるよう、共に頑張っていければ」と、力強いエールを送りました。

熱気が満ちた共創の場:未来へ紡ぐ希望の輪

第二部の「共創セッション」は、まさに「OUR STORIES」の理念を体現する場となりました。「藤枝・静岡で生まれた物語を、どう全国へ広げていくか」というテーマのもと、参加者全員で熱い対話とアイデア創出が行われました。 藤枝順心の生徒は、自分の「小さな声」がこれほど多くの人を動かしたことに驚きつつ、「この経験が、『まずは声を上げてみよう』という大きな勇気をくれました」と、その心の変化を語りました。彼女たちの行動に触発された参加者からは、「聴くことの大切さを改めて実感した」「課題に気づき行動に移すには『想像力』が大切だ」といった、共感と学びの声が次々と上がりました。

私たちが見つめる未来:感動と共創の力

今回のセッションは、女子スポーツが抱える課題を解決するために、「聴く」「語る」「動く」という共創の重要性を再認識する機会となりました。誰もが心の奥底に抱える「でも、本当は」の気持ちを引き出し、「私たちの物語」にしていくために何が必要か。それは簡単な道のりではないかもしれません。しかし、このセッションに集まった熱意ある人々と、そこから広がる共感の輪があれば、きっと実現できると私たちは信じています。
WEリーグの髙井康隆パートナー事業部部長は、未来への力強い意気込みを語ります。「女子スポーツの現場の『感覚』を共通認識に変えるには、ファクトが不可欠です。今回の調査は、ひとつの地域の活動を全国レベルに押し上げる上で大きな役割を果たします。この取組みを機に、私たちが解決に向けて行動する姿勢を示すことで、多くの仲間をつくり、将来的には競技の枠を超えて女子スポーツ全体でこの課題に取り組んでいきたい」。

SOMPOグループは、これからもWEリーグ、行政、教育機関、スポーツ団体、関連企業など多様なステークホルダーと連携し、女子スポーツ、ひいては社会全体の「安心・安全・健康」な未来の実現に向けて、「OUR STORIES」プロジェクトを情熱的に推進していきます。